2019,12,18, Wednesday
われわれの職種には、どうしても「宅地建物取引士」の資格が必要です。受験資格は中卒という程度であるため、今年の10月20日(第三日曜日)の試験には、全国で22万人が受験しました。試験は47都道府県知事が、一般財団法人不動産適正取引推進機構に試験事務を委任し、機構が試験問題等事務を一括して請負、各県の「協力機関」へ試験実施を委託する仕組みであります。
本日は、中国・四国ブロックの各県担当者・事務局職員が集められています。どの県も、試験会場の手配に苦労しているようであります。香川県でも、今年は公立高校と大学の2会場で行いましたが、来年の確約は頂けていません。ほとんどの会場で、4月の新年度で行事予定を入れて、空いていれば貸してもらえるという仕組みです。 更に頭を悩ませるのは、「その後学校行事が入れば、貸し出しできない場合がある」と、ほとんどの会場で但し書きが入っています。薄氷を踏む思いで、協力機関は肝を冷やすことがあります。宅地建物取引士の受験者は有り難いことに、毎年微増が続いています。毎年20万人以上が受験する国家試験は他にありません。その一翼を、香川県では、公益社団法人香川県宅地建物取引業協会が担っています。 私も「業界が良くならないと、自社の業績は決して良くならない」と考えて、かれこれ30年近く協会の役員をしています。その関係で、宅地建物取引士(旧宅地建物取引主任者)の試験にも深く関与して、当日地元で行われる高松市秋のまつり仏生山大名行列まつりからも、長く失礼しています。そろそろその任も解かれると思いますが、今日はそのような経緯で、東京の虎ノ門の会場へ来ています。 宅地建物取引士の資格は、宅地建物取引業(不動産業)はもとより、マンション分譲、建売業者から、金融マンも支店長になろうとすると必ず求められます。融資の担保には、「不動産」が必ずと言って良いほどかかわっています。「不動産」が分からないようでは、適正融資が出来ないというわけです。またJRや電力など、直接関係ないように企業でも、資格者は重用されています。 今年の全国平均合格率は、17%。全国で37,481人が合格しました。最年長合格者は、男性が89歳(茨城県)女性は77歳(香川県)でした。最近はコンピュータからの申込みが多くなり、受験料7,000円の振り込みは、ゆうちょ銀行のATM(現金自動預払機)からのものが増えています。私も40年近く前に受験しましたが、試験内容など随分変わりました。 |