2019,07,27, Saturday
本日の池田塾は、過去に日銀高松支店長をされていたという、日興リサーチセンター㈱山口廣秀理事長の「世界金融危機の教訓」と題した講演でした。会場は、片原町商店街にある「学び館(高松市生涯学習センター)」です。私などはロートルの中に埋もれるくらい、若者が多く集まっています。四国電力・香川県庁・徳島県庁・高松市役所、勿論民間人も数多く参加しています。
さて山口廣秀理事長の話しですが、統計データーが多いのは理解できるのですが、話しのはじめに「まとめ」がある。これには驚きました。 (1) 金融危機に至る背景には、米国の「おおいなる安定」が存在。 ― ”おおいなる安定”の特徴は、高めの成長・低インフレ・低金利(金融緩和)の3つが長期に亘って続いたこと。 (2) 金融危機は、資産バブルと信用バブルの膨張・崩壊のプロセス。 (3) 金融危機前夜まで、株価、住宅価格等の資産価値が高騰するとともに、住宅ローン等の債務が大きく拡大。 ― これらの動きは、米国にとどまらず、欧州にまで波及。 (4)金融危機の下では、資産バブル・信用バブルが崩壊。世界恐慌一歩手 前の状況に立ち至った。 ―金融市場の機能不全や金融機関等の破綻に加え、大幅な景気後退も生じた。 -米欧のほか、日本、中国を含む新興国にも大きな影響。 (4) 人心は、「行き過ぎた楽観・慢心・強欲」から「行き過ぎた悲観・弱気」に変化。 そして今は? これまで見た資産価格や企業債務等の状況を見ると、グローバルバブルが存在している。 (1) 株価、住宅価格、商業用不動産価格等の資産価値は、グローバルに上昇。 (2) 企業のリスク・テイク姿勢は前傾化し、金融機関等もリスク・テイクに積極的。 (3) 企業等の債務は、グローバルに拡大 となるようです。 世界では既に、平成3年のバブル崩壊を凌ぐバブルが生まれているようだ。一ヶ月前銀座で溝渕利幸氏(高松商事会長)に話を聞くと、30年前のバブル時より、銀座の地価は上をいっているとのことでした。その他なるほどと思われるデーターで、聞く者を圧倒させた山口廣秀理事長。恐れ入りました。 |