平成最後となる第91回選抜高校野球大会は23日、西宮市の甲子園球場で開幕し、32校の熱戦がスタートした。香川県勢で3年ぶり27度目出場の高松商は、何と開会式当日の第2試合(13時から)で、春日部共栄(埼玉)と対戦して、8-0の思わぬ圧勝で下し、16強入り2番乗りを果たした。次は大会第6日の第2試合(28日(木)午前11時半開始予定)で、応援バス(今日は40台)は、高松発5時と発表されている。
勝因は何と言っても、エース左腕香川卓摩投手の力投だと思う。1週間前の実行委員会で香川選手の父親竜志さんが、「親が見てもびっくりするくらい大きくなった」と漏らしていて、ある程度の僅差で初戦突破はなると期待していたが、期待以上の活躍で、スタンドの応援は大爆発。「たくまたくま」と、応援が弾む。
私の後ろの席に陣取っていた41年卒(71歳と思われる)の二婦人も、大声で、隣の旦那様が苦笑いするほど。高松商は、私が在籍前から女性がしっかりしている学校です。谷口聖弥2塁手と大塚慶汰遊撃手が桜町中出身で、中学校時代からコンビを組んでいたと秘話を教えてくれた。秋の県大会から、確か無失策の2遊間コンビ。そして彼女の後輩だということも、忘れずに付け加えていた。
このように私の周りの人たちが、情報交換をしながらワイワイガヤガヤ。きっかけの一つになったのが、㈱宅建ファミリー共済井上敦夫氏が差し入れて下さった「御座候(ござそうろう)」、阪神デパートで売っているようだが、「大判焼き」を大量に差し入れてくれて、それをまた私の周りの人たちに、惜しみなくおっそ分けした。私自身は「まんじゅう怖い」で1個で十分。温々で、春の甲子園にはありがたい。
3年前の準優勝も、「御座候(ござそうろう)」が大活躍、浜田恵造香川県知事も大西秀人高松市長も食した。私も井上氏に無理を申して、今年も強要した。勝負事は験担ぎが多い。長尾健司監督も、コトデンバスの鎌田氏に、3年前と同じルートで同じ運転手をリクエストしたらしい。
試合は多くで報道されているので詳細は避けますが、高松商はエースの香川卓摩投手が13奪三振と絶好調で、ここ一番勝負という場面で三振を取っていた。スピードは春日部共栄の村田投手の140キロ台には及ばない130キロ台だったが、4被安打の完封。春夏の甲子園で、県勢24年ぶりの完封を達成。課題は、4四死球だが、それも強打春日部共栄に対して、慎重に入ったように見えた。
打線も15安打と、長打は2塁打が2本だけだったが、つなぐ単打が目立った。高松商の飛倉爽汰キャプテンも、春日部共栄のキャプテンと並ぶと失礼ながら中学生と大学生ほどの身長の差があるが、そのハンディキャップを見事に跳ね返し、2安打1得点。飛倉爽汰選手(竜雲)が出塁すると、点が取れる雰囲気が漂う。
キャプテンの活躍も特筆されるのだが、何と言っても9番、新居龍聖捕手の活躍が光った。4-4で3得点、守備でも初回の盗塁阻止で春日部共栄の出鼻をくじいた。盗塁阻止は2度、肩が弱いといわれてこの冬、弱点を素直に受け止め、鍛錬に励んだ。そして3回は1死1塁から、リードが大きかった一走を一塁で刺した。それも余裕のアウトだった。逆に高松商代走の花岡海音外野手も、代走で帰塁アウトになった。点差が開いていて、事なきを得た。夕食は、これで盛り上がったと思う。
そしていつものことだが、長尾健司監督の存在が根底にどっしりと座っている。就任5年だったかと思いますが、3年前の選抜準優勝、神宮大会優勝、そして今年の四国王者で神宮大会で初戦突破。2回戦は星稜に負けたが、ここまで非力なチームを、見事な指導力で初戦突破に導いている。次の市和歌山戦が、また楽しみだ。