2018,05,28, Monday
外国人留学生に日本語を教える日本語教育機関が急増して、トラブルになるのを防ぎ、日本語教育の質を確保するために法務省は10月から、教育機関の設置基準の一部を厳しくする方針を決めた。日本語教育機関は外国人留学生の増加に伴って急増し、2018年4月時点で約680校に上り、私立大学の数よりも多い。
留学生の所属先は、大学及び大学院が46%、専修学校(専門課程)22%に対して、日本語教育機関が30%を占めている。政府は20年に、17年5月地点で大学や日本語教育機関などに在籍する外国人留学生約20万7千人から、30万人にするとの目標を掲げている。東南アジアを中心に、日本への留学希望者は増えている。また受け入れる側でも、外国人労働力は、今や金の卵になっている。 日本語教育機関は大学や専門学校と違い、法務省が定めた授業時間や教員数などの基準を満たした場合に設置が認められる教育機関で、学校法人だけでなく、株式会社や個人なども設置できる。留学生の急増に伴って、日本語教育機関をめぐるトラブルも増えている。留学生にアルバイト先を紹介し、法定時間を超える不法就労をさせたとして逮捕される事件も散見される。 改正の一つは、授業時間を年35週にわたるように求める規定の新設。留学生が年間を通じて、授業を満遍なく受けられるようにする。現在は授業時間について、「年760単位時間以上」としか定めていない。全単位を半年などの短期間で取得でき、残りを長期休暇として「アルバイトが沢山出来る」と宣伝している学校もあるとか。 弊社も数年前に、外国人専門学校卒業生を雇用した経験があるが、日本への留学は、垂涎の的のようだ。その後は勿論、日本で働く覚悟で来ている。嘆かわしいことだが、今の日本の若者は、損か得かで職を選び、楽して稼ぎたいと考える傾向が強い。転職は当たり前、辛抱とかコツコツ働くとか、もっぱら日本人の美徳とされていた規範がなくなっている。 むしろ言葉の通じない国で、右も左もわからまま頑張っている外国人留学生がいとおしい。公益財団法人オイスカ四国研修センターにも、常時10人以上の留学生を受け入れて日本語教育や農業指導等をしている。彼らは基本的には帰国して、日本流の農業・酪農・養鶏・家政などで学んだ知識を実践にうつす指導者になる。 各国のオイスカ研修センターで、指導者になる者もいる。大地から一年中収穫が出来るのは、日本以外では奇跡のようだ。少なくても、現地ではそう思われている。公益財団法人オイスカ四国研修センターにも、日本語教育の依頼が増えているようだ。移民政策をとらない政府方針では、留学生の養成が大きな意味を持つ。 |