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FIREandFURY炎と怒りトランプ政権の内幕・著者マイケル・ウォルフ
東京駅近の丸善書店で、大量に平積みされていた「炎と怒り」を買ってみた。中身はつまらないと報道されているが、一応「趣味読書」と公言している身としては、全く知らないのも恥ずかしい。とは言いながら、著者のマイケル・ウォルフが悪いのか、訳者の関根光宏・藤田美菜子他が良くないのか、はたまた私の理解力が足りないのか、面白くない。

しかし、池上彰氏の「解説・あまりにもショッキングな内幕本」という頁からは面白かった。本書の最後に、解説をよせている。ドナルド・ジョン・トランプ政権の知られざる内情を、1年半にわたる200件以上の関係者取材をもとに本書は書かれている。この本で、トランプ政権は終わるだろうと予想する者もいる。

著者マイケル・ウォルフは、ジャーナリスト。USAトゥデイ紙やガーディアン紙に寄稿するほか、2002年および2004年には全米雑誌賞を受賞している。原著の初版部数の予定は15万部であったが、トランプ大統領が、本の発売前に「出版差し止めだ」と言ったために、100万部を追加重版した。トランプさまさま、取材のみならず営業までトランプが協力した。

以下、池上彰氏の解説から引用させて頂く。出版により、アメリカ合衆国では書名のごとく「炎と怒り」が渦巻いた。トランプ政権の驚くべき内幕を知って怒る人もいれば、トランプを批判するための偽りの本だという炎上もおきた。書名は、2017年8月、核開発やミサイル発射実験を繰り返している北朝鮮に向けて、トランプ大統領が「世界が見たことのない炎と怒りに直面するだろう」と威嚇した時の表現が利用されている。

この本が発売されると、アメリカ国内の反応は真っ二つに分かれた。トランプ大統領に批判的な報道を続けているCNNは、マイケル・ウォルフをスタジオに呼んで、本書の中身を詳しく説明した。一方トランプ大統領寄りのFOXニュースは、著者をジャーナリストとして信用ならない人物として描き出した。トランプ大統領の誕生後、アメリカ合衆国のメディアは、完全に分裂してしまった。

というより元々アメリカ合衆国のメディアは、共和党と民主党のどちらかを応援するというスタイルを貫いている。大半は民主党である。なぜなら金融街のウォールストリートやITのシリコンバレーなどの沿岸都市は、民主党の大票田であり、それらによってメディアも潤っている。一方トランプ大統領の票田は、内陸部の自動車産業や武器製造業にある。アメリカ軍関係者も、共和党の票田であり、それを支援するのがFOXニュースら数社。

2017年1月にトランプ大統領が就任して以来、世界は振り回されてきた。TPP(環太平洋経済連携協定)からの離脱に続いて、温暖化防止対策のパリ協定からも離脱を宣言。トランプ大統領の言う「アメリカ・ファースト」とは、「アメリカの国益をまず考える」という意味だと思われてきたが、実際は「アメリカさえ良ければ、あとはどうでも良い」という意味であることがわかってきた。

秘密の暴露というあたりには、トランプ大統領が、寝室の内側に鍵を付けさせたことや、TVを新たに2台入れさせて、常時3台のテレビを見ながらハンバーガーを食べているという話。さらに衝撃的な秘密の暴露は、頭頂部のはげを隠すために周辺の髪をまとめて後ろになでつけ、ハードスプレーで固定しているという。こんな馬鹿げた暴露を聞いても面白くない。

トランプ陣営には、三通り人間がいる。まずはイヴァンカと夫のジャレッド・クシュナー。二人を称して「ジャーヴァンカ」という言葉が生まれたという。要はトランプのファミリーだ。ファミリー・ファストがトランプ大統領の本音である。次に陣営に取り入って、利益を得ようとする利己主義者ないし詐欺師に近い人々。こうした人々は、登用された後、すぐにボロを出して怒ったトランプ大統領が頸にする。

そしてもう一つのグループが、自分たちで何とかしないとアメリカという国家に危機が訪れると危機感を燃やして国家に尽くす元軍人たち。ごく少数の人々によって、いまのアメリカ政府はかろうじて機能している。しかし、これはいつまで続くだろうか。

トランプ政権の幹部たちは、選挙中に駐米ロシア大使やロシアのエージェントと密会していたことが次々に明らかになっている。どうしてこんなことをしたのか。大統領になった後、大問題になるのは明らかなのに。それは陣営の誰もが、トランプが大統領になるとは思っていなかったからだという。

ロシアと密会していたのは、ライバルの民主党ヒラリー・クリントンにとって不利な情報を収集して暴露するためだった。これで民主党ヒラリー・クリントンに肉薄することが出来れば、落選しても次に繋がる可能性がある。どうせ当選しっこないから、あとで問題になることもない。そう思っていたのだという。

トランプは勝つはずではなかった。というより、敗北こそが勝利だった。負けてもトランプは世界一有名な男になるだろう。インチキヒラリーに迫害された殉教者として。娘のイヴァンカと夫のジャレッド・クシュナーは、大富豪の無名の子どもという立場から、世界で活躍するセレブリティ、トランプブランドの顔へと華麗なる変身を遂げるだろう。

(中略)妻のメラニア・トランプは、世間の目から逃れて穏やかな暮らす元の生活に戻れるだろう。2016年11月8日開票当日にトランプ関係者が思い描いていた「八方丸く収まる」と言うべき結末である。敗北者になることが、彼ら全員の利益になるはずだった。だが、その晩の八時過ぎ、予想もしていなかった結果が確定的になった。本当にトランプが勝かもしれない。

トランプ・ジュニアが友達に語ったところでは、DJT(息子は父親をそう呼んでいた)は、幽霊を見たような顔をしていたという。トランプから敗北を固く約束されていた妻のメラニアは、涙していた。勿論うれし涙などではなかった。勝利が確定するまでの1時間あまり、参謀のスティーヴ・バノンは少なからず愉快な気持ちで、トランプの様子が変化するのを観察していた。

混乱したトランブからあ然としたトランプへ、さらに恐怖に駆られたトランプへ。そして最後にもう一度、変化が待ち受けていた。突如としてドナルド・ジョン・トランプは、自分は合衆国大統領にふさわしい器で、その任務を完璧に遂行しうる能力の持ち主だ、と信じるようになったのである。本文42-43頁。




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| 社長日記 | 09:34 AM | comments (0) | trackback (0) |
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