公益社団法人香川県宅地建物取引業協会は、1年間に二度の本部研修会を開催しています。昨日13日は高松会場で、私は上京中で参加できなかったのですが、局地的大雪と寒さで、参加者が激減したと聞きました。そして14日の今日は、オークラホテル丸亀で同じ内容の研修会が行われています。私は今日、この会場で受講しました。
研修内容は、いつもの「宅建業と人権」からはじまります。多様性を理解し、認め合う人権尊重社会の実現と、これまでの被差別地区での不動産取引に関する指導から少し路線を変えて、本日はLGBT、性的少数者を限定的に指す言葉についての解説等がありました。
LGBTとはレズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(出生時に診断された性と、自認する性の不一致)の頭文字をとった総称であります。ネットを覗いて見ると、世界最大規模のブラジル「サンパウロ・ゲイ・プライドパレード」では、2009年に推計320万人が参加しており、日本でも各都市で大規模なパレードが開催されています。
13年現在、同性結婚を認めた国は約20カ国にのぼり、14年4月15日にはインドで、「第三の性」(トランスジェンダー)を法的に認める最高裁の判決が出されたとあります。このような世界的傾向があるとは聞いていますが、これと宅建業とどのように繋がるというのだろうか。
賃貸住宅等に入居するための審査で、これまで一定の配慮をするようにいわれていたのが、高齢者・外国人・障害者・一人親世帯ですが、それに加えてLGBTの人らにも要配慮者として加えるという意味なのか。少し先走りすぎの感は否めないと思う。香川県がLGBT者に対して、例えば渋谷区のような判断をするのか、そこの所はわれわれには、まだ伝わっていない。
であるのに、不動産業者にそれを求めるのは、何度も言うのだが、少し時期尚早ではないだろうか。近い将来には起こりえる現場のトラブルの、前倒しの配慮と考えれば、それはそれで意味のある内容とも言えなくはない。しかし正直、県職さんがここまで前倒しするのには驚いた。因みに前回の研修会は、参加はしましたが、打ち合わせ中でここの部分は聞いていない。
次に別の県職から、「民間建築物におけるアスベスト対策について」。アスベストは、昭和50年代からつい最近まで、建築の断熱材として主に使われてきたが、肺への障害が証明されて、今では使用禁止となっている。がしかし、これを使用した建築物が多く現存するのも事実だ。問題は、これからの解体だろう。許可されて使用していたものが、これからは公害となると言う現状は、繁栄へのしっぺ返しだ。
そしてメインは、「人口減少時代の不動産流通」講師は、現代社会研究所所長・古田隆彦氏。これも先読みした業界の明日を、実に熱く語ってくれていた。香川県下のデーター活用は、実感を伴うもので、身に迫られるところが多かった。今日の丸亀会場も、例年に比べたら少し入りが悪かったように感じました。