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2003/9/28

晴天の霹靂

 いみじくも同じ台詞が、ちまたの話題となっている。一つはわが巨人軍の監督交代劇で、次期監督に内定した堀内恒夫氏が語った、「青天の霹靂」。もう一つは小泉第2次内閣で、自民党幹事長に就任した安倍晋三氏の「晴天の霹靂」。どちらも突然のことで、大変驚いたと言いたいのだろうが、それにしても両者、なかなか立派ですね。
 安倍さんは女性票が多いと言われているけれど、男でも、目上の私からしても頼もしく思える。旧態ぜんとした自民党の中にあって、奇人小泉が、風穴を開けようとしている。いや少し空いた隙間から、安倍さんが顔を出したのかも知れない。これまでの自民党の、政界の常識を改革する行動で、世の中を明るくして貰いたい。私は期待している。
 私はかねてより政治家の公約で、GDPを○パーセント持ち上げるとか経済成長率を○パーセントアップとか言うのを聞くたびに、この人等は経済を知らない人だと思っていた。政治家がどうすると言ったところで、例えそれが首相でも金融担当大臣でも、1年を通じて思う数字になるはずはない。経済は生き物、市場原理だけがそこに影響を与えるだけのことで、安倍さんの登場で、国民が夢と希望を持てたら、その結果向上すると考える方が早いし、確実です。とにかく彼には、小さくまとまらずに、ホスト小泉の役が果たせるぐらい、大暴れを期待する。小泉・安倍、両者に通じるものの一つに、あえてグランドファザー(祖父)というが、先祖からのDNAを感じる。大いにやって貰いたい。
 他方巨人軍だが、何をしているか。渡辺オーナーはもう十分ご苦労さんです。権力があればあるほど、その身の処し方は自分で判断しなければ、これまでの70余年が水泡に帰す。潔い原辰徳監督を手本にして、社葬が行われる前に、引退することをお薦めする。引退後の地位は、巨人軍名誉オーナーで良いではないか。黙って全てから引退したとしたら。
 原監督のことは後日又ネタ切れの時に書きたい。泣くな原、チャンスはこれからまだまだある。男は流した涙の数だけ、やさしくなれて、結果強くなります。
 堀内恒夫新監督には、来年優勝してくれとは言わない。まず巨人軍のフロント改革からお願いする。昨年、星野阪神監督がフロントを変えたように、゛悪太郎"におおいに喧嘩をして貰いたい。まさに世間の常識が通じないのは、永田町と大手町だ。