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2003/9/4

豊島(てしま)産業廃棄物処理施設稼働18日から

 今年3/1の小欄で、「豊島産業廃棄物処理が夏から」と題して、香川県小豆郡土庄町「豊島」の長年放置された産業廃棄物の処理施設が、隣接する香川県木田郡「直島」に完成して、その本格稼働が夏からと、取り上げました。
 約50万トンに及ぶ国内最大級の産廃処理事業がいよいよ本格スタートする。当初予定より5ヶ月遅れではありますが、何とかこのプロジェクトが成功することを祈るのみです。それは先日のゴミ処理場での火災事故などの心配からです。直島の三菱マテリアル製錬所に完成した処理場でも、同じように「焼却」して、無害化するものです。そのための施設を香川県は建設し、「豊島」の堆積ゴミを専用線で搬出し、「直島」へ搬入して専用炉で焼却するものです。「豊島」の堆積ゴミだけの処理で10年の年月を要する、恐ろしいほど長期間の計画です。このゴミはもちろん香川県だけのゴミではありません。むしろ県外から搬入されたゴミと言った方がその量から、正しい表現でしょう。香川県がその投棄を認めたために、その始末に香川県は大変な苦労をしました。住民の怒り、世間からの避難、法廷闘争の長期化、特に就任したばかりの現、真鍋憲紀知事は、これまでの県の主張を踏襲した発言に終始し、鬼畜生のごとく言われました。菅直人流にやれば、一躍時のヒーローになれたと思います。公害訴訟のプロ、「中坊弁護士」相手の喧嘩でした。

 いろいろな問題を抱えながら、新しい「直島」がスタートします。人口3,000人の街で、県などは豊島産廃処理事業にあわせて、直島町でエコタウン事業を展開。燃焼で発生するスラブの有効活用を図るなど、ハード、ソフト両面から、資源循環型社会の構築を目指しています。