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2003/7/22

引田沖の赤潮被害

 悲しいことに瀬戸内海に面した、東かがわ市引田町沖で、洋上養殖されている「ハマチ・カンパチ」の赤潮被害が、今年これまでで4億7200万円に達した報告がありました。県内の赤潮による漁業被害としては、平成に入って最高被害額となってしまった。
 またこれより東の徳島県沖でも同種の被害が出ており、3億4000万円が3日間の被害と聞いて、まったく他人事とは思えない惨事であります。
 原因は、シャットネラ・アンティカプランクトンの大量発生。香川県沖での水質調査では、すでに赤潮プランクトンは全く検出されなくなったが、一度被害が出ると、特にハマチなどは死んでから数日して海面に浮くなど、被害が拡大する傾向にある。
 対策としてはこれと言った妙案はなく、赤潮プランクトンの発生を注意深く観察するしかないのだが、果たして大量発生の情報が寄せられてからの対策はあるのだろうか。
 もう何年も前になるが、「津村長生」氏が、高知沖の太平洋からの水を瀬戸内海へ、瀬戸内海からの海水を日本海沖へ回流させるためのトンネルの建設を提唱したことがある。四国山脈を横断し、中国山地も横断するトンネルだが、私は抜本的な赤潮対策は、その当時も今も、冗談のようなこのトンネル構想しか残された手段は無いと思っています。
 今日の川柳。「長い長いトンネルを抜けると竜宮城」瀬戸内海沖に浦島太郎伝説の島があります。注釈付きなので20点。松野誠寛