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2003/6/29

三社まいり

 もちろん正式なものではありません。ホテルが品川ですから、近くの「泉岳寺」から、供養の奉仕団体に変身し、にわかに信心深く心を清めてのお参りです。
 泉岳寺は、「芝高輪泉岳寺」と呼ばれ、浅野家の菩提寺として、「浅野内匠頭」「遙瑞院」らの眠るところで、「大石内蔵助」ら47士が、本所松坂町の吉良邸へ討ち入り後に、戦果報告へ墓参した寺として有名です。昔から、「線香の絶える時がない」と言われるほど、判官贔屓の日本人の琴線に触れる出来事として語り継がれています。それもそうで、墓参すると、線香の販売人が、線香の束をあぶって、竹の筒を縦割りにした入れ物にその火の付いた線香を入れて渡してくれます。これが何と100円です。それを少しずつ、浪士のそれぞれの墓に手向けます。
 人気の一番は、大石主税の墓です。父親より人気があるようでした。一行の中に、「杉野氏」がいて、「杉野十平次次房(すぎのじゅうへいじつぐふさ)」の末裔と言うことで盛り上がりました。境内の店で買った四十七士の名入り扇子は、先ほど臼井忠義オーナーに没収されました。
 次は、「靖国神社」。初めてでした。もっと大きいイメージでしたが、意外とこぢんまりした社(やしろ)でした。鳥居は立派でした。「下車」の看板が印象的でした。もっとも小泉首相は、この正門からではなくて、横手の入り口から廊下を通って参詣するそうです。ここは小雨模様で、なんとなく目が濡れていました。みんな家族・親兄弟・日本国のために戦い、戦死し、合祀されているのでしょう。私は悪者がいるとは思えません。
 最後は神田明神です。私も学生時代は神田あたりをうろうろしていましたが、神田明神も初めてです。ここはみこし祭りで有名です。かわいい女の子が、はちまきをして御輿を担ぐあの絵は、現代の若者の心をくすぐるようです。女の子が集まれば、野郎が集まる。事実訪問日もこれから結婚式があるようで、若い男女が集まっていた。まつりつながりかと思う。やはりこの神社は噂通り、商売が旨い、正しく言うなら、氏子を喜ばせてみんなが集うような仕組み作りをしている。それが300年続くと言うことは、「本物」ですね。