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2003/5/9

テレビのデジタル化

今月はさらに話題を「お茶の間」に移して、「テレビのデジタル化」について見聞きしたことをまとめてみたいと思います。

政府は世界的傾向を理由の一つとして、テレビのデジタル化を既に決めています。一口に言えば、電波が込んできたので幅の狭い電波にいろいろなもの(映像や音声や新聞記事や他のチャンネルの番組等)を乗せて放送しなさいというものです。車が混んできたが、道路を広げられないため、車を小さくするというものです。おおよそこれまでの1車線を3車線に切り刻み、車線数を増やすやり方です。

これにはもちろん経済効果も計算されています。NHKと民放あわせて投資額は1兆1000億円と言われています。おおよそ瀬戸大橋の工事費です。これに国民側は、デジタル対応のテレビを買ったり、これまでのテレビで見るために、「チューナー」を買ったりで、やはり経済効果が見込まれています。しかし裏を返せば国民への負担の押しつけです。でもテレビは家電品の中でも最重要家電。なくてはならない必需品です。一家に4台平均あるそうですが、今のところ新型テレビは30万円と言われています。120万円はそれでもやはり大きな負担です。

これにより良くなりそうなのが、画質や音質の高レベル化です。また双方向・番組参加型の放送が出来ます。お昼の番組で、タモリやみのもんたが、「会場の皆さん、スイッチをどうぞ」とやっている番組に、お茶の間の皆様も参加できるようになります。ただしこれには電話が使われます。安くなっているとは思いますが、電話料がかかります。さらに、野球放送の延長を見ながら、定時からのロードショーも同時に見られます。番組延長のため時間が繰り下げられることはなくなります。

今後予定されているスケジュールは、今年の12月に東京・名古屋・大阪で放送が開始されます。2006年12月までには高松もその周辺でもデジタル放送が開始されます。そして2011年には現存の放送スタイルは完全になくなります。方向ははっきりしていると言うことです。従ってこれからテレビをお買い求めの節は、デジタル受像器を意識されたらどうでしょうか。